「主はノアに言われた。『あなたとあなたの全家は、箱舟に入りなさい。この世代の中にあって、あなたがわたしの前に正しいことが分かったからである。…』」(創世記7章1節)
創世記の6~8章には、ノアの時代にあった大洪水のことがかなり詳しく記されています。これは本当に起こったことなのか。単純な信仰は聖書に記されているのだから本当にあったことと信じます。僕もこの単純な信仰のひとりです。
しかし今は科学の時代、エビデンスが求められる時代です。エビデンスを求めているのは理性です。信仰はそのようなものを必要としません。にもかかわらず、現代は信仰の人にも科学的な答えが要求されるのです。答えようがないにもかかわらず、要求されることは大変悩ましいことです。現代はこうした理性と信仰の問題を抱えているのです。
しかし聖書の学びは、こうした事があったとした上でここからのメッセージを汲み取ることです。そしてそれを神からのメッセージとして受け取ることは意外と重要なことなのです。聖書は大洪水は単なる自然現象ではなく、その背後に神の意志があったことが述べられているからです。これは一つの世界観です。この世界観に立てば地上の出来事は重要な意味をお帯びたものとなるのです。特に近年、自然災害が次から次と襲って来ています。コロナ禍もその一つです。
神はノアに「箱舟に入りなさい」と命じられました。それは40日40夜大雨が降り地は大洪水となるからです。そしてその通り大洪水となり地の生き物は全滅したと記されています。大洪水から逃れたノアに対して、神は二度とこのような人類が全滅するようなことは起こさないと約束されました。神は永遠に生きておられる方です。イエス・キリストの時代になって、人々に再び命じられました。「悔い改めて、福音を信じなさい」と。
現代は人々の心から神がいなくなった時代、すなわち「神不在」の時代です。神について知るすべがなくなった時代です。しかし今も、神は語っておられます。聞く耳のある人は聞くことができます。聖書のメッセージを神からのものとして受け取り、神を信頼して生きることです。聖書はキリストを自分の救い主として信じる者を「神の子とする」と約束しています。これはちょうど、精神的に、すなわち魂において「箱舟に入る」ことを意味するのです。
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